消毒だけでなく、患者さん毎に使用後すべて『滅菌』をしています。
『滅菌』とは、消毒や殺菌よりも高水準の衛生管理レベルであり、定義としては「一般細菌、病原性をもつ細菌やウィルスを完全に死滅させる」ことです。歯を削る機器であるタービンには、お口の中に入れて使い、歯の切削片時には、虫歯等の細菌汚染歯質の飛びはねをダイレクトに受けます。現在、当院で使用するタービンは昔のものと違い、機器の中に飛沫を吸い込まない作り(サックバック防止機能)が標準搭載されていますが、それでもやはり、唾液、切削片、血液が、飛沫となってタービン周囲にはどうしてもつきます。
これを消毒殺菌だけではなく、専用の高圧蒸気滅菌器のオートクレーブで、毎回、『滅菌』しています。当院のスタッフは全員が衛生管理への高い意識をもって作業に取り組んでいます。
診療ユニットにつないで、圧縮空気を送り、器具に内蔵されたタービン(回転翼)を作動させて硬組織である歯を削ります。
回転数は、何千回転/秒の超高速回転をし、切削時の摩擦熱で歯の神経が壊死炎症を起こさないように、歯に常に注水をします。
シャワーのような注水と一緒に虫歯を削ったりしますから、おのずとそのヘッドは口腔細菌を含んだ水飛沫を浴びることになってしまいます。
きちんと患者さん毎、使用後に、『滅菌』することが肝心です。
いきなり『滅菌』でもいいのですが、当院では、機器中空内への予備「殺菌」もする、二重の感染対策をしていますので、とても手間で時間もかかります。
滅菌器材へのDr.からの細かいチェックも入ります。スタッフにとっては、その分、仕事が増え負担だろうと思うのですが、しかし、みんな自ら進んで『滅菌』に取り組んでくれています。
「ちゃんと消毒や滅菌は大丈夫なの?」とは聞きづらいですよね。ですから、具体的な手順を実際の写真でご紹介します。
ちなみに、当院にお越し下さった患者さんは既にお分かりだと思いますが、器材の消毒作業や殺菌・滅菌器の使用が、バックヤードではなく、常に患者さんの目に触れるところで行われています。消毒―殺菌―滅菌の院内感染防止のための作業ステップをご覧になり、当院で安心して治療に臨んで下さい。